starressのブログ

日々の、出来事を何となく綴りたいと思います。

四谷怪談 映画

子供時代にテレビで四谷怪談を観てましたが

余りの怖さに目が離せませんでした。

何度も映画化されてますが、

1940年~1960年代の黄金期にこんなにも

リメイクされていたのですね。

なので懐かしさもあってちょっと

眺めてみました。


新釈 四谷怪談(1949年)

監督 木下恵介

出演 田中絹代 上原謙



モダンな時代劇を得意として人気の

あった木下恵介が新釈で監督し

『愛染かつら』(38年~39年)

の田中、上原が主演した異色作。

戦後初の映画化だが、占領制作下

の為、チャンバラや仇討ちものなどの

復習劇は撮れない時勢だった。

その為次々と人が切り殺されていく

原作と違い、切り殺されるのは

小平と、直助だけ。

内容も世相を反映し気弱な青年

失業青年、伊右衛門に重点が置かれ

お岩の亡霊は伊右衛門自身が、良心の

呵責から作り出した妄想として描かれている、

なお本作品は前後編の2部構成で

前編7/11公開で後編は7/19に公開された。




四谷怪談 本伝1


浪人民谷伊右衛門は、ある日

伊藤喜兵衛の娘、お梅を助けた事で

仕官の道が開ける事となった。

だがその為に邪魔な妻、お岩を毒殺

するが、お岩は幽霊となって現れる。

社会が復興の手応えをつかみ始めた50年

代は、映画にとって黄金期の始まりでも

あった。


●『四谷怪談』(1956年)新東宝



東宝との分裂で設立された新東宝

には、優秀な映画作家達が多数参加

したが、本作品には数々の名作の脚本

、特に黒澤明監督の『七人の侍』

(1954年)の脚本家で知られる小国英雄

が参加し、厚みの増した作品に仕上がっている。


(写真、ほんとに怖いんですけど....)


●『東海道四谷怪談』(1959年)新東宝


中川信夫監督の傑作に挙げられている。

国産フィルムのフジカラーで撮られた

本作品はカラーの状態は今一つだが、

演出力でカバーしながら欠点を逆に利用

して独特の様式美を作り挙げている。

四ッ谷怪談の中で、一、二位を争う

作品といえよう。


これもモノクロですが

怖いです。


●『四谷怪談』(1959年)大映



正統派時代劇監督の三隅研が

メガホンを取り、主役には

当代一の2枚目俳優

長谷川一夫を起用。

怪談映画初主演で、話題を呼んだ。

登場人物の人間模様を描いた作品

となっている。



(ほんとお岩さんはどれも怖い。)


四谷怪談 本伝2


プログラムピクチャーと呼ばれ量産体制

に入った映画業界も、テレビの影響が出始める。

一流と言われる映画監督も"幽霊"を

手掛けるが、それは観客を意識した

"娯楽映画"として括られる作品では

なくなっていた。


●『怪談 お岩の亡霊』(1961年)東映



時代劇の東映と言われた時期に制作

された作品とあって、監督、脚本には

加藤泰が担当。

主演は56年の新東宝版『四谷怪談』で

伊右衛門を演じた若山富三郎。



この話しは怪談話ではなく

伊右衛門の出世の為に回りの物さえも

犠牲となる、絵空事でないリアリティーを追及している。

また今まで怪談物で描かれなかった

サービスシーンもある。





●『四谷怪談』(1965年)東宝


この作品は夫婦善哉のコンビである

監督、豊田四郎らの一流スタッフで

作られた。

観客を怖がらせようと言うよりは

原作の古典的な意味を描こうとした

為に、お岩の不気味さを排除して

伊右衛門の非道さに焦点を

当てている。

その為お岩のメイクも怖くなく

高尚な作品になっている。





●『四谷怪談 お岩の亡霊』(1969年)大映



50年代末の新東宝と同じ様に

財政危機を迎えた大映が

低予算で作れる作品として怪談映画を

制作していた時期である。

この作品は大映が誇る監督の一人、

森一生が担当しているが、

個性的なマスクをしている佐藤慶に

伊右衛門を演じさせた事で、

お岩を殺害するまでの憎々しさ

と化けて出てからのお岩のいかにも

醜いメイクがマッチして怪談映画の

怖さが描かれている。


1969年以降は四谷怪談関係の

映画は作られていないと思われます。





忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994年)

監督 深作欣二

主演 佐藤浩市、高岡早紀、



赤穂の浪人、田宮伊右衛門は吉良の

家臣の伊藤喜兵衛の孫娘、お梅に

見初められた。

孫娘可愛さに喜兵衛は、伊右衛門を

家に呼び、その留守中に妻のお岩を

騙して毒を盛った。

喜兵衛の計画を知った伊右衛門は一時

は怒ったものの、結局はお岩を見捨て

、お梅と祝言を上げてしまう。

鶴屋南北の『東海道四谷怪談』は

『仮屋手本忠臣蔵』と同日の上演を

前提に書かれ、文政8年(1825年)

2本立てで上演されたが、

この方式は初演のみ。

それが現代に深作欣二の手で甦った。

深作の新釈では『四谷怪談』と

『忠臣蔵』を行き来する構成に

なっている。

そして最後には、伊右衛門が殺される

事により、お岩に赦され、彼女の手引き

で幽霊として討ち入りを果たす。



お岩は自分を間接的な殺した吉良家に

復習する為にポルターガイストなどの

現象を起こして吉良家の侍たちを

脅かし、赤穂浪士たちの討ち入りを

果たす。




●嗤う伊右衛門(2004年)


民谷(境野)伊右衛門 - 唐沢寿明


民谷岩 - 小雪


原作 京極夏彦


ストーリー


御先手鉄砲組同心の娘・民谷岩は、

2年前に疱瘡を患ってかつての美しい

容姿を失うが、世間から笑われながらも凛とした態度を崩さずにいた。

父である又左衛門は鉄砲の暴発で

躰の自由を失い、お役御免になる前に

何としても娘に婿を取らせて

跡目を譲ろうと考え、

出入りの足力按摩の宅悦から評判を聞いていた

又市に婿捜しを依頼する。

又市は3箇月の仕事の際に

友人の直助の伝で用心棒役を任せた

境野伊右衛門に目を付け、

縁談の話を取り付ける。

そして祝言を挙げた2人だったが、

互いを想いつつも次第に不和が

積み重なり、結婚して間もないにも

拘らず言い争いが絶えなくなっていく。



一方、3箇月前に薬種問屋の娘・

梅を手込めにした件で又市に

脅迫を受け、又左衛門の仲介で

娘を妻に娶ることになった

筆頭与力の伊東喜兵衛は、

悪意に突き動かされるままに

趣返しをするべく奸計を巡らせる。

そして民谷夫妻の不和を聞きつけた

喜兵衛は、双方に対して嘘を吹き込んで

2人を苦しめようと目論む。



何があっても蚊帳から外へ出ない

伊右衛門だったが、その中から梅を刺殺。

赤子を殺したのが梅だったからだ。

そこで、初めて蚊帳の外へ出て来た

伊右衛門は、一瞬にして喜兵衛を斬る。

そうして、息も絶え絶えの男を介錯した。

血塗れの伊右衛門は、民谷の亡父に

語り掛ける。岩は俺が貰った。

伊右衛門はそう呟いて不気味に嗤った。


1年後、荒れ果てた民谷の家に若者が訪れる。

若者は民谷の遠縁だと言う。

弔いに来ていた又市は青年を連れて中へ。

そこには、伊右衛門が決して離れず、

座していた衣装箱があった。

又市と青年は衣装箱を開けた。

中には蛇と鼠が溢れんばかりに入っている。

その途端、男女の笑い声が屋敷中に響き渡る。

蛇と鼠が逃げ出した後には、

寄り添う伊右衛門と岩の亡骸が入っていた。

こうする事で、

2人の愛は永遠となったのだった。



戦慄怪奇ファイル コワすぎ!劇場版・序章

【真説・四谷怪談 お岩の呪い】(2013年)




キャスト


工藤仁:大迫茂生


市川実穂:久保山智夏


田代正嗣:白石晃士


宇龍院道玄:宇賀神明宏


松井江見:中村でんじろう


山内春樹:田中佑和


中田佑佳:田中佑佳


吉田経人:吉田悠軌


真壁栞:栗原瞳


お岩:西山真來


口裂け女:西山真來


動画を確認するとディレクター工藤、

アシスタント市川、カメラマン田代は

投稿された動画はある映画制作中に

記録されたものだった。

登場人物の会話に使われた

四谷怪談のお岩の影響ではないかと

投稿動画の監督である山内春樹は

インタビューで答える。

山内によれば、通常お岩さんを

取り扱う場合御祓いをするが、

その映画ではお岩さんが中心の話で

はなかったので御祓いしていなかった。

また映画の中でお岩さんを

小馬鹿にした台詞があり、

出演者にも影響があったことを話す。


性格が豹変したスタッフ、

連絡の取れない女優の松井江見。

松井の自宅に行く3人は、

松井の奇行と右目を布で

覆う姿に驚く。

続いて撮影場所にいき、

どのような状態で撮影されたのか

検証した動画を見てみると

正体不明の何かが写り

込んでいることに気が付く。

アシスタントの市川は

右目に違和感を感じだし、

お岩を祀っている神社で

お祓いをするが状態は変わらない。


怪談師の吉田経人に四谷怪談の

話を確認し、霊能者である

宇龍院道玄を紹介してもらい、

改めて除霊をすることになる。

除霊の場では苦しむお岩が

断末魔の声を上げ、様々な手段で

妨害する。

騒ぐディレクター工藤や

カメラマン田代を

よそに道玄は冷静に対処するものの、

根本的な解決には至らず、

人ならざる者に変貌した松井を

始末するしかないという結論となる。

市川の症状が進行する中、

松井の自宅に向かい、

松井と対峙するが、道玄単独では

対応は難しく、市川は異界へ

吸い込まれてしまう。

万策尽きたかと思われたその時、

工藤が呪いの髪飾りを持ち出し、

道玄を振り切って異界へ飛び込み、

市川を救出する。最後に道玄が

松井を始末し、

なんとか事件は解決したのだった。


怖すぎ!シリーズ

は数多く有るようです。

最新作はこれですね

公開中かな?これから公開かな?



●喰女-クイメ (2014年)



監督

三池崇史

出演者

市川海老蔵

柴咲コウ

伊藤英明

中西美帆

マイコ

根岸季衣

勝野洋

古谷一行


有名女優、後藤美雪主演で企画された

舞台『真四谷怪談』

恋人の美雪の口添えで

見事に伊右衛門役を射止めた売れない

俳優の長谷川浩介だったが、浮気癖で

優柔不断な性格が災いして共演者の

朝比奈莉緖や美雪の付き人の倉田加代子

にまで手を付けてしまう。



浩之の浮気に気づきながらも彼を受け

入れようとする

美雪と不貞の限りを尽くす浩介の現状が

『四谷怪談』の岩と伊右衛門のそれぞれの

役と一致していくことで、次第に二人は

役に異常なほどにのめり込んで行き、

芝居と現実との区別のつかない狂気の

世界へ陥っていく。


以上怪談 四ッ谷怪談関連の映画

を集めてみました。

まだまだあるのかと思いますが

力及ばずこんな感じです。

今でも、とても恐ろしく悲しい

物語です。