starressのブログ

日々の、出来事を何となく綴りたいと思います。

スプリットパーソナリティー②とノーモアティアーズ

多重人格の睦美は、

家に帰りたくないので

ネットカフェなどに泊まったり

していた。


自分に、全く無関心な父親。

なんと睦美には自分の生活空間の

部屋が存在しなかった。

と、言うより父親と同じ部屋で

寝起きを強いられていた。

父親はろくに風呂にも入らない為に

臭くて一緒の空間に居られなかった

のだ。

その結果、睦美は台所に布団を

敷いて生活していたのだった。

まだ、理解者だった母親は癌で

死去して、久しかった.....


兄が居るのだが、もう1つの部屋

を一人で独占していた。

物事に細かく神経質な兄は、

睦美に対して敵対意識を露にして

いた。

父親の無関心と、冷酷な対応の

兄と台所で寝起きする睦美には

プライベートなどなかった。


自然と家には、帰れなくなっていた。

ネットカフェで、生活するには

お金が、必要になる訳で

しかも、ほぼ外食なので、金遣いは

荒かった....


そして睦美は離婚歴があり、

バツイチと言う事だった。

何処にも居場所が、無く

心の拠り所の母親も死んで

心が崩壊し、もう1人の自分を

産み出して現実から逃げ出して

いたのだろう....


俺は既婚者で家族を養っている

から、お前を養う事は出来ない

と、ハッキリ言ったのだか、

ほんとの自分を、出せたのは

初めてだったし、安心出来るのは

貴方しか居ないと言われて、

何となく彼女に付き合う事になった

のだった。


そして、ちょっと値段が高めの

喫茶店を好んで待ち合わせ場所

にしていた


『何でこんな高い所を選ぶんだ?』


と毎回言った。


『だって、ここのエビグラタン美味しいんだよ』


『貴方も食べてみて!』


とポンポン注文するのだった。


『そんなに無駄使いして....』


何度言っても聞かなかったよ.....


最初は睦美だが、

話をするのは弘が多くなってきた。


『あいつは頭に来るんだよな、

チキショー嫌な奴だ』


『おいおい、そんなに悪口は

言うもんじゃないよ』


『え?私何もいってないよ?』


と弘から⇒睦美に変わったりする。


睦美に、言わせると弘が引っ込んで


睦美が強制的に表に出されてしまう


と言う事だった。


この日、客とトラブルがあり


身も心も傷ついて......ここに


辿りついたらしい。


そしてこう言っていた。



『もう生きたくない、死にたい』


とことばを漏らした。


『どうした?何があった?』


と聞いた。


『あら~?貴方は誰?』


『睦美じゃないのか?』


『あたしは美千代よ』


『見たことない顔ね、

私に近づかないで!』


と突然言われたのだった。


口調も落ち着いて大人びていた。


これが


第3の人格、美千代との出会いだった。






一通り説明して、睦美に

付き合っていると言ったら

頭の中で、美千代と弘が会話して

それなりに理解した様だった。


他の人格同士、頭の中で会話が出来る

らしいが、外での会話は各自しか

覚えてないらしく、共有するには

お互いが、頭の中で、あえて会話する

しかないと、言っていた。


『おまえら、めんどくさいんだな~』


と言ったら、


『うるさい!』と言われた。


そして心の傷はまだ癒えてなく、

喫茶店にあったフォークで腕を

刺そうとしたので、


『やめろ!』


とフォークを取り上げた。

本気で刺す気はないらしいが、

追い詰めたり、気持ちがエスカレート

した場合は、深く刺すんじゃ

ないかと、感じた。

喫茶店では、人目もあり


埒が開かないので


気持ちを、宥める為に


そのままホテルに行って、美千代の


人格を抱く事になった。


驚いた事に、睦美と全く反応が違った

何が違うかと言うと、入れた感じが

同じ人とは思えない締まり具合だった。

睦美は全体的に締め付けるが、

美千代は根元から、搾る様に

締め付けて来た。

声の反応も違った..“....


睦美は声が高いが、美千代は

しっとりとした色気があった。


まあ、演技だろ?と言われたら

出来るのかもしれないが、

そりゃ本人が無駄に疲れるだけだよな

と、思った。


『ああ...逝く、逝くわ....』

ほんとに、反応が違う、明らかに

締め付けが違う....


これは、一体何なんだろう....


一通り逝きまくった美千代は


落ち着きを取り戻して、平静に


戻っていた。




『美千代は、睦美と違い

大人だけど幾つなんだい?』


と聞いたら、


『女性に歳を聞くなんて失礼ね』


と言いながら、


『42歳よ』と言った...


睦美は



美千代と、3人の人格が存在していた。



喫茶店では

ドナ・サマーとバーブラストライザンドの

デュエット曲、ノーモアティアーズが

流れていた。

懐かしく2人の女王が、せめぎ合ってる

曲だったなあ.....



Donna Summer & Barbra Streisand. No More Tears (Enough Is Enough)



[バーブラ]

雨が降ってるわ どしゃ降りの雨

私の愛はとても退屈なのよ

ここのところ何年もね…


[Donna]

No sunshine, no moonlight,

no stardust, no sign of romance

We don't stand a chance


[ドナ]

陽もささず 月の光もない

星の輝きも 恋の予感もない

チャンスがめぐってこないのよ…


[Barbra]

I've always dreamed I found the perfect lover

But he turned out to be like every other man


[バーブラ]

いつも夢見てた カンペキな恋人をね

でも すぐにその人も他の男と同じなんだとわかる


[Both]

Our love, our love…


[二人]

私たちの愛、私たちの愛...


[Both]

Raining (raining)

Pouring (pouring)

There's nothing left for us here

And we won't waste another tear


[二人]

雨が降っている(そう降ってるわ)

どしゃ降りの雨(降り注いでる)

私たちにはもう 何も残ってない

私たちは 涙を無駄に流したりしないのよ…


:::::::


[Donna]

If you've had enough

don't put up with his stuff

don't you do it


[ドナ]

もうたくさんよ!って思ったら

そいつに我慢なんかしちゃダメよ

そう我慢なんかしないこと


[Barbra]

If you've had your fill

get the check pay the bill

you can do it


もう限界って思ったら

精算しちゃうのよ

あなたならできるわ


[Donna]

Tell him to just get out,

[Barbra]

Nothing left to talk about

[Donna]

Pack his raincoat show him out


[ドナ]

出てけ!って言えばいいのよ

[バーブラ]

話すことなんて何もないわ

[ドナ]

レインコートを詰めて渡しなさい


Both]

Just look him in the eye and simply shout:

Enough is enough

I can't go on, I can't go on no more no

Enough is enough

I want him out, I want him out that door now


[二人]

そいつの目を見てこう叫べばいいの!

もうたくさんよ

やってられないわ もうこれ以上ね

もうたくさんよ

出て行って 今すぐそのドアからね


[Donna]

If you've reached the end,

don't pretend

that is right when it's over

[Barbra]

(it's over)

If the feeling is gone

don't think twice just move on

get it over


[ドナ]

終わりまで来ちゃったら

取り繕ったりしないのよ

終わりなんだからそれでいいの

[バーブラ]

(終わりなの)

気持ちがもうないんだったら

二度と考えないで先に進むの

もう終わったんだから


[Donna]

(over, over)

[Both]

Tell him to just get out,

say it clearly, spell it out:


[ドナ]

(終わったのよ)

[二人]

出てけって言えばいい

はっきりとね それだけ言えばいいの


Enough is enough is enough

I can't go on, I can't go on no more no

Enough is enough is enough

I want him out, I want him out that door now

Enough is enough

Enough is enough

That's enough


たくさんよ もういっぱい

やってられない これ以上続けられないわ

うんざりよ もうたくさん

出て行って そのドアから今すぐにね

もうたくさん

もううんざり

それでいいでしょ


[Barbra]

I always dreamed I'd found the perfect lover,

But he turned out to be like every other man

I've loved (I had no choice from the start)

I've loved (I've gotta listen to my heart)

I've loved (Tearing us apart)


[バーブラ]

いつだってカンペキな恋人を夢見てた

でもすぐにそんな人はいないってわかったわ

愛してた(最初から選択の余地なしよ)

愛してた(心の命じるままに動いたの)

愛してた(二人は別れていくの)


Enough is enough is enough

I can't go on, I can't go on no more no

Enough is enough is enough

I want him out, I want him out that door now

Enough is enough

Enough is enough

That's enough


たくさんよ もういっぱい

やってられない これ以上続けられないわ

うんざりよ もうたくさん

出て行って そのドアから今すぐにね

もうたくさん

もううんざり

それでいいでしょ


[Both]

No more tears (No more tears)

No more tears (No more tears)

No more tears (No more tears)

No more tears (No more tears)


[二人]

もう泣きたくない(泣くのはもういや)

もう泣いたりしない(涙は残ってない)

もう泣きたくない(泣くのはもういや)

もう泣いたりしない(涙は残ってない)


Enough is enough is enough

is enough is enough is enough…

I've had it, you've had it,

she's had it, we've had it…


もうたくさん もううんざり

もういやよ たくさんだわ

私はもういや あなたもそうでしょ

彼女もそう 私たちみんなそうよね


[Donna]

I always dreamed I'd found the perfect lover,

[Barbra]

But he turned out to be like every other man


[ドナ]

いつだってカンペキな恋人を夢見てた

[バーブラ]

でもすぐにそんなの幻想ってわかったわ


[Both]

I had no choice from the start

I've gotta listen to my heart

Tearing us apart

Enough is enough is enough

I can't go on, I can't go on no more no

Enough is enough is enough

I want him out, I want him out that door now


[二人]

最初から選択の余地はなかったの

心に手を当てて聴いてみたのに

私たちは引き裂かれていくわ

もうたくさん 限界よ

やってられない もう続けるのはムリ

もういっぱい たくさんよ

出て行ってほしい そのドアから今すぐに


Goodbye mister, goodbye, goodbye mister

Goodbye sugar


さよならミスター さよなら

お元気でね


It's raining, it's pouring,

There's nothing left for us here

And we won't waste another tear

No more tears

Is enough is enough is enough is enough

is enough is enough is enough

Is enough!


雨が降る どしゃ振りの雨

もう私たちには何も残ってない

私たちには無駄に流す涙すらないのよ

もう泣かない

うんざりなんだから もう限界

もうたくさん もうじゅうぶんよ

もうたくさんよ!